浮気?

6/6
前へ
/41ページ
次へ
三浦君は、おもむろに携帯を取り出した。 何するの!? 三浦君の不可解な行動に不安になるわたし。 三浦君は、そのまま誰かに電話をかけ始めた。 「あっ、もしもし。カナ?  あのさ、僕と別れて?じゃあ。」 え………?   「もしもし。リコ?  今日で別れよ?じゃあ。」 三浦君……? それから、三浦君は何人かの女の人に電話しては別れようと言い、ブチッと電話を切ることを続けた。 最後の人が、終わったのは、およそ20分後。 一体、何人彼女さんがいたんだろう…。 考えただけでも、恐ろしい。 三浦君は、そんなわたしに言った。 「地味で、臆病者で、流されやすい女かと思ったけど。 案外、しっかり自分を持ってるんだね。 今いる彼女とは、全員別れた。 だから、俺の彼女にあんたがなって。 あんたとなら飽きなさそうだし。」 え……。 そんなわたしのために(いい意味ではない)、あんな風に別れたなんて、あの女の人たちにバレたら…。 わたしの平穏な日々が遠のく音がした。 「なるよね?」 端正な天使の笑顔に似合わない、低い声。 今、ここでならないと言ったらどうなってしまうのだろう…。 「…………。  わかりました………。」 ………さよなら。 わたしの平和な日々よ。
/41ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加