0人が本棚に入れています
本棚に追加
「言われ放題だね」
ニヤニヤと笑いながら言う三浦君。
何となく悲しい気持ちになってきたので、曖昧に笑った。
「どこに行きたいの?」
三浦君が、尋ねる。
あれ…。
目的があったんじゃないのかな?
「三浦君が行きたいところがあったんじゃないんですか?」
「昨日言ったこと忘れたの?
今日はデートするんだよ?
女が行きたいとこ言うのがデートじゃん。」
そうなのかなぁ。
確かに、少女漫画や、アニメや、乙女ゲームではその方が多いのかなぁ。
「初めてなので、何とも言えないけど…。
どうせなら三浦君とわたしが行きたいところが一致する場所がいいですかね。」
わたしは、
初めてなんで、やっぱり水族館とか、映画とかですかね!
三浦君は?
なんて一人で呟いていると。
三浦君は、わたしを見て笑っていた。
「やっぱり、あんたは普通じゃないね。」
言われてることはひどいことだけど……。
三浦君が本当に楽しそうに笑っているのを初めて見て。
わたしも嬉しくなった。
最初のコメントを投稿しよう!