ねぇ、分かってよ? 沢渡くん。

2/2
前へ
/2ページ
次へ
A「呼び出された訳、分かるよね? ねぇ、沢渡くん」  沢渡くんは必死で考えた。  なんだろ? それに何で女子の制服着てるの? あっ学祭近いのと何か関係ある? などと。 B「あの……。その……」  しどろもどろな沢渡くんの姿に、彼女は早くも、きゅん♪ きゅん♪ しながら更に続ける。 A「真栄さんに、今日も話しかけて無視されてなかった? それも格好悪く」  彼女は常日頃「沢渡くんに恥をかかせたい。それもメチャクチャに」とムラムラしていた。  そして他の人に恥をかかされる沢渡くんなんて見たくもなかった。  一方、沢渡くんも考えていた。  真栄さんは今年ウチのクラス代表で男装コンテストに出る。 B「もしや!」  一人じゃ恥ずかしいから、ボクに一緒に女装コンテストに出ろと? A「分かった? 私の言いたい事?」  沢渡くんは力強くコクンと首を縦に振った。 A&B「うん。分かった」
/2ページ

最初のコメントを投稿しよう!

4人が本棚に入れています
本棚に追加