エピローグ

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なんで白という色は、こう落ち着かないんだろう。 白を基調としたホテルの内装に、追い討ちをかけるかのように、僕自身も、白いタキシードで身を包んでいる。 慣れない服装で緊張が重なり、僕の手に、汗が溜まっていく。 そんな手で、繊細な細工で施された高級感が溢れる扉をノックをした。 「はい、どうぞ。」 聞き慣れた、女性の声。 その声に、僕の緊張が、少しほぐれる。 扉を開けると、これから僕の妻になろうとしている女性が、Aラインのシンプルなウェディングドレスを着て、窓際に座っていた。 ベールで顔が隠れているため、彼女の表情がうまく見えない。 果たして今の彼女は、どの人格の彼女だろうか。
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