第1章

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私は生まれた直後、医者にこう言われたらしい。 「この子は二十歳まで生きられないだろう」 その言葉どおり、私は幼少期より病気がちで、家にいる時間より、病院にいる時間の方が長かった。 友達なんて皆無、かわりに、人の何倍も読書をしていた。 ファンタジーに恋愛、ホラー、他にも色々と。 その中でも心引かれた本がある。 命について書かれた本。 本によると、命というものは、他の命を吸収することで存在し続けることが出来る。 そして、吸収が出来なくなれば存在が出来ず、死ぬ。 つまり、今この瞬間を生きていられるのは、他の命を吸収しているからに他ならない。 私が、あとどれくらい生きられるかは分からない。 それでも、この世に存在するためには、他の命を吸収するしかない。 だから、私はキミに言おう。 「今までありがとう。 死んでください。 そして、私の血肉になってください。 いただきます、万年」
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