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瀬戸は放課後の人通りの少なくなった廊下を歩いている。理科室にケータイを忘れて取りに行った帰りである。教室から離れた校舎にあるため非常にめんどくさい。 グランドではサッカー部やら陸上部やらが汗水流して練習している。 「どうせ出来もしねー全国大会進出目指して頑張ってんだろーな。ご苦労さんです。」 悲観的なことを吐き、外を眺めつつ歩いていると、瀬戸の視線を釘付けにした。 「でもあのポニテの子いいなぁ。超かわいい。」 としばらく見とれて、ため息を吐く。 「はぁー、もしも俺に可愛い彼女がいたらなぁ ー…。」 『ーーーザッーーー』 突然視界にノイズが走った。 「!?」 何が起こった?…いや、ゲームのやりすぎで疲れてんだろ。
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