エピソードⅠ

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「聞いて驚くな!俺はあの時戦乱時代終期のそのまた終期だった!」 (始まった、、、リチャードの竜騎士時代の話) 「終わりかけってのは色々あるもんでよ、小さな内乱から小競り合いってな。俺は良く駆り出されていたもんだ。見ろこの右腕の三本傷、こいつはその今はアーセナルになっちまってるかまニャガオマって小さな国で小競り合いがあったときにできた傷でな。これはーーー」 (それ二週間前に飼い猫のニャンタ君に引っ掛かれたやつじゃん、、、三年くらいしかいねーのに武勇伝が百以上って、、、) 隣街まで二時間、ずっとリチャードは竜騎士に憧れているソラに三年所属していた竜騎士の時代の武勇伝を語りかけていた。 幼い頃は目を輝かせて聞いてはいたが、もう16になるとそ武勇伝が架空の創作物だといい加減にソラは10才になる前に気付いた。 (まーだ着かねーのか) げっそりしながら楽しく武勇伝を語るリチャードたため息を吐く。 そんなことをしていると街の入り口である大きな城壁と門が見えてくる。 ここは元々戦乱時代ひ一つの小さな国があり、オーディンが支配したのだ。 その名残に今も城が残されている。 「おっと、着いちまったな。んじゃこの話の続きは帰りだ!ガハハハハ!」 (マジがよ、、、) 門番兵が馬車に近づく。 その傍らに竜もいる。 彼らも立派な竜騎士であり、門番兵に所属されている。 なんでも竜騎士団の入団で試験点数によって所属場所が決まる。 オーディンの空竜騎士団は上位から全体の半数までを第五空竜騎士団~第十一空竜騎士団に配属される。 それより下の点数は警備隊に配属され、門番兵や街の警備に務めている。 ちなみに空竜騎士団にはいくつもの部隊に分かれ第一空竜騎士団~第十一空竜騎士団が存在し、その中でも団長、副団長、補佐、大隊長、副大隊長、小隊長、一般兵と区分されている。 第一~第四空竜騎士団は優秀な騎士にしか配属されず実力者揃いとも聞く。 ソラは黙って傍らにあくびをしている竜を見つめる。 (俺も竜騎士になれたらこいつに乗れるか、いいなー)
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