第11章 ~JALの婚礼~

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「ルカ・・・私たちの所に帰ってきてよ・・・もう、世界は平和になったでしょ?」 『BERIARが増えている。ANAもアナザースカイもだ』 「何っ。ANAでは確認されてないのにっ」 史が驚く 『世界は平和じゃないようだ』 「ちょっと待って!ルカ兄ぃ。ルカ兄ぃだよね?BERIARを作ってるのって。それをやめれば平和なんだよ!帰ってきて!お兄ちゃん!」 『ユキ・・・臨戦態勢はキツイだろうから、3年の猶予をやるよ。会いたいときに会いに来い。ただ、3年の内に戦が起きれば俺は動く』 答えになっていない返事をする瑠鹿 窓の時空が捻じ曲げられていく 赤く染まった空に 黒い城が遠くに見える 湖に囲まれているが全て凍っている 「クリスタルパレス・・・」 『人間には寒くて暗いぞ。暖かい格好と懐中電灯さげてくるんだな。ここは魔界であって魔界でなく、地上であって地上ではない。その中間。ルシフェルぐらいしか行き来はできない。安全と言えば安全だな』 「ルカ兄ぃ、僕、会いに行く」 「いけません!ユキさん!ユキさんは神の光。囚われたらこの世界は・・・」 『賢明な判断だ。アクリアヌス』 「俺はフヒトです」 『いつまで持つかなその精神。3年後。またな』 通信はそこできれた なんとも言えない沈黙が応接間を支配した 後日 各国に3年間の猶予が流布された BERIARの摘発も急務として取り上げられた
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