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「分かりました、頑張りましょう!!」 デスクに力強く手をついて立ち上がったのは下島だった。 「やりますよ、俺。何でも言ってください」 そのままぐっとこちらに詰め寄られて私は思わず仰け反ってしまう。 「う、うん…。頑張って。あんたのことは思い切りこき使う予定だから」 「はい! 望むところですよ。 とりあえず何しましょうか?」 「や。だからまずは資料を揃えてください。 お昼までに松山さんとこ持っていきたいんで」 「任せてください! すぐにやります」 身を翻して資料室へ小走りに向かう下島を呆然と見送る。 ………なんであんなに熱くなってんだ? どちらかというとさっきの言葉はのんびり屋の小森に向けて言ったつもりだったんだけどな。 「ねえ、下島ってあんなに暑苦しいヤツだったっけ?」 姿勢を戻しながらそう訊ねた私に小森はクスクスと肩を震わせて 「さあ? でも、あのくらいの男子の成長は驚くほど早いですからねえ。 今回は頼りになるんじゃないですかね?」 何故か楽しげにニヤニヤしながら年寄りみたいなことを言った。 「何それ? まあ、ちゃんと仕事してくれればどうでもいいんだけど」 私は息を一つ吐き出してから仕事を再開した。 スタート初日からやらなきゃならないことが多すぎて少しでも集中を切らすとミスをしそうで怖い。 「ねえ、小森」 マウスを動かし、パソコンから目を離さないまま口を開いた。
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