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街の片隅で人が来ない場所にダークリブラはいた、変身を解き覆面を取るとやっとひと息つく…
(今回もハズレだったな…ハァ)
…正体は哲人である、自分がダークリブラである事を隠す為に表の姿を演じ誰も気づく事なく生きていた…家に戻り服を着替えると閃凱が言った。
「…どうやらハズレみたいだな」
「ああ…」
哲人は肩を落として返すと閃凱が彫刻から光を出し人の形に…これが本来の姿だ、閃凱は哲人の肩に手をつけ言う。
「焦る必要はない…奴らは必ず現れる、この数ヶ月でお前は何人もの命を救い魔物を倒してきた…それが報われることを信じろ」
「…分かってる、奴らを…夜行(やぎょう)を討つ為に閃凱は俺に力を貸してくれたから」
哲人の実力は閃凱の教えだ…しかし閃凱は人間ではなく魔物、しかも夜行と呼ばれるモノらの一人だったのだ。
「…じゃあ俺は向こうに帰る、おやすみ…」
「ああ…おやすみ哲人」
そう交わし哲人は小野寺家へ…時間にして一時間も経ってない事もあり優理は疑うことなくいる、いつも通り哲人は生活し二つの姿を使い分け過ごすのだった。
哲人が戦う理由は防人…ではなく夜行を倒す為でしかない、全ては哲人がバレない様に生き目的の為に隠す事を決めたからである…あえて他人と距離を置きただの人間として平穏を生きる偽りこそダークリブラとなった哲人が課した縛りだと当然誰も知らない。
彼は闇の戦士…その心もまた深い闇の中にあるのだった。
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