38人が本棚に入れています
本棚に追加
あなたとあたしは、最後まで友達だった。
だけど出会ってすぐの頃、まさか自分があなたに心を許すなんて、少しも想像していなかったの。
そのうちあたしをからかうのも飽きるだろうし、会うこともなくなる。
だからいつも通り適当にあしらっておけばいい、そう思ってた。
きっとあなただって、こんなに2人の距離が縮まるとは、考えてもなかったんじゃない?
だから後悔なんて、少しもない。
あなたとあたしの予想を裏切り、あなたと友達になれたということだけで、あたしには充分。
これで良かったと、あの別れ方で良かったと、心から思えるよ。
あなたがあたしを変えてくれた。
自ら誰かに歩み寄り、誰かを好きになることを教えてくれた。
あなたとの出会いは、あたしの人生を一変させるくらい、とても大切なものでした。
だから本当にあなたには、感謝しかありません。
それはこの先も、ずっと変わらないでしょう。
あなたを遠ざけようとするあたしに、思惑があったとは言え、あなたが愛想を尽かさなかったこと。
あたしを好きだと言ってくれたこと。
そしてあなたとあたしが、ああいう形の別れ方をしたこと。
どれも思い込みや偶然ではなく、運命だった。
そう思えるのも、あなたのおかげ。
“運命”というものを、あなたが信じさせてくれたから。
最初のコメントを投稿しよう!