第二十六話「好きです、付き合ってください」

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 ちょ、ま、ここかよ!? 今ここでかよ!?  しかしここでお断りをしてしまうと、明日以降、噂が噂を呼び「断った癖に隣にいる」とか言われてしまうかもしれない。目立つも目立たないも、そもそもがこんな場所で告白をされたのでは、どちらを選んだとしてももうあまり変わらないだろう。  私は、観念して頷いた。 「はい」  どういうつもりなのか後でとっちめてやろう。そう考えた時だった。  ぐい、と引っ張られたかと思うと、次いで柔らかい何かが唇に触れる。
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