ありちゃんの発見

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あるところに、 働きアリのありちゃんが小道を歩いていたんだと。 「どこかに美味しいものないかな~。わたし、おなか空いちゃったよー」 ありちゃん、働くのはきらい。 でもでもとっても友達思い。 「くんくん。なんだか美味しそう」 ありちゃん、匂いにつられて走り出す。 「みーっけ!」 見つけたものは、パンケーキ。 持って帰ろうとしたけれど、重くてちっとも動かない。 さてさてどうしたものでしょう。 「よいしょ、どっこらしょ」 それでも動かない、パンケーキ。 「おいおい、何しているんだい? おいらが手伝って、あげようか?」 カブトムシ、パンケーキの上ありちゃん乗せて、空の彼方へ飛び立った。 「ありがとう。わたしのおうちはあそこだよ」 「ほいほいわかった。けどあのおうちはちっちゃいな」 少し、ありちゃんムッとする。けどお世話になってる、仕方ない。 「みんなーパンケーキ、持ってきたよ」 「やったー、やったー」 わらわらワラワラやってきて、あっという間に食い尽くす。 「あらあら、おいらも食べたかったな」 「そうかと思ってちゃーんとね、ほらこれ残しておいたんだ」 「もぐもぐ、とっても美味しいよ」 「ふふふ。口のまわりに付いてるよ」 おわり
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