1人が本棚に入れています
本棚に追加
咲来『江ノ本先輩……ここは一旦退きましょう』
江ノ本『え、ちょっと』
江ノ本『なんだよ、せっかくここまで来たのに』
咲来『いや、だって……』
江ノ本『……もしかしたら、全く別の物がいたとか?』
咲来『いや、分からないです。ただ、江ノ本先輩には見えてなかったから』
江ノ本『俺には見えなかった……なんだ、まさか本当に幽霊なのか?』
咲来『…………』
江ノ本『まさか幽霊になって俺を探して、殺そうとしてるんじゃ』
咲来『いやいやなんでそうなるんですか』
江ノ本『だって要はこうだろ?幽霊になるほど俺を憎んでたって』
咲来『憎んでた?』
江ノ本『ああ、実はな、兄が亡くなった原因の半分は俺にあるんだ』
咲来『え、どういうことですか?』
江ノ本『兄が亡くなる直前俺はある不審者に追いかけられてた。それを兄が助けに来たんだけど俺はその兄を置いて逃げたんだ』
江ノ本『そして兄は翌日死体で発見された。俺が置いていったから死んだんだ。だから兄ちゃんは俺のこと恨んでるんだよ』
咲来『いやそれはちょっとちがくないですか?確かに見捨てられたのは悲しいと思うかもしれませんが、それで恨むほどですか?むしろその不審者を恨むと思うんですが』
江ノ本『だが、だったらどう説明出来る?』
最初のコメントを投稿しよう!