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江ノ本『それで町に居づらくなって俺は一時この町を離れた。だから兄がどんな人間だったかというと俺にはよく分からないんだ。俺にとっては優しい兄が俺の友達とか殺していたって聞くとな』
咲来『ただの弟思いの兄だったとか?』
江ノ本『そうかもしれないな。両親が亡くなって兄弟2人で生きてたし余計にそうだったのかもしれないな』
咲来『そうですか……』
咲来『(思いの外重かった)』
咲来『(でも江ノ本先輩はその件に関しては概ね吹っ切れてるようにも見える)』
咲来『(その事を回想する江ノ本先輩の表情がただ昔話をしている爺さんのように、ただ懐かしさで美化された思い出を口にしているだけ)』
咲来『(そう思えた)』
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