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山野アパート殺人事件
7月、暑さが目立ってきた頃のこと、事件が起こる。
現場は、俺と直が高校生になってから住んでいる山野アパート。
_PM.8:00_
205号室で、悲鳴が聞こえた。その悲鳴を、聞いた俺は、直の住んでいる407号室まで走って向かった。
「直っ!!事件だ!!」
と俺が部屋に入ると、直は機嫌悪そうに、こっちを睨んで…こう言った。
「悟っ!最低ー。パズルゲームのイベント戦したかったのに!!悟のせいだからね!!」
…は?…ゲーム?
「ゲームかよ…ゲームするなら、事件を解決してくれよ!!」
と俺が言うと、直は少し伸びをしてからこう言った。
「仕方ないなぁ~、悟、どこ?事件現場まで連れって行って。」
その言葉を聞いた俺は、直の手を握って現場へと、走り出した。
事件現場の205号室には、第一次発見者らしき女が居た。
話によると、女の名前は、桜島 桃。ここに住んでいた天田 亮太郎の彼女らしい。
「桃さん、最後に亮太郎さんに会ったのは、いつですか?」
と、直が推理を始める。
「うーんと、会ったのは、二日前よ。でも、連絡は三時間前までしていたわ。」
「では、二日前に会ったとき、もしくは、連絡していたときに、亮太郎さんに異変はありましたか?」
「いいえ、特には…無かったと思うわ。」
「じゃ、俺からもいいですか?」
「ええ、いいわよ?」
「そのペアキーホルダーは、誰との物ですか?」
「あ、よく気付いてくれたわ。私も、彼にこれのことを聞きに来たのよ。」
聞きに来た…?
「どうして?」
と、直が質問する。
「昨日、カバンをみたら、入っていたのよ。この手紙と一緒に……。」
と言った、桃さんがカバンの中から手紙を出した。
「これよ…」
その手紙には…
『桃へ。
この手紙読んでるってことは、ペアキーホルダーを見たってことだよな?この柄、可愛いだろ?スマホにつけてな。でさ、明日、俺の家にきてよ!!
伝えたいこともあるしさ。
桃、大好き。
亮太郎より。』
この手紙を読んだ、俺と直は違和感を感じた……。
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