最悪な出合い…

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        黄金色に色ついた銀杏並木 ハラハラと色ついた銀杏の葉が道へと舞い降りてくる。 もう、すぐそこに冬将軍が来ている事を告げている。           今年も残り2カ月を切っていた。 この銀杏並木の真ん中あたりに小さな喫茶店がある。 並木が黄金色に染まるこの時期、たくさんの人たちが黄金色の銀杏並木に集まる。 家族と、友達、恋人と…並木を散策 この小さな喫茶店は、散策途中の憩いのオアシスとなっている。 「マスター、出前行ってきます。」 「オゥ、気をつけてな」 先ほどまで混雑していた店内も一段落した時、一本の出前の電話があった。 5分程歩いた先に車一台通れる道がある。 その道の奥に高い塀で囲まれたお屋敷が、電話のあった出前先だ。 塀の真ん中あたりにある通用門 門わきにあるインターホンのボタンを押すと 『はい、どちら様?』 「いつもご注文ありがとうございます。喫茶カノンです。」 『燐ちゃん、待ってましたよ!今、開けるね。』 カチャと軽い音が聞こえ、通用門のドアが自動的に開いた。 ドアから塀の内側に入ると、手入れの届いた庭が目の前に広がる。 とても都会の真ん中にあるとは思えない程、広い庭 出前のたびに訪れるが、四季折々の花たちにところどころに植えられてる木々… 鬱蒼とした騒音に溢れかえっている街にいる…などと、考えられ無いほど静かだ。 庭の横に通用門から屋敷に繋がる道がある。 その道を重いバスケットを持って勝手口へと向かった。
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