恋4《夏》

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子供の頃からよく見る夢がある。 その人はあたしの左手をとり薬指に輝く指輪をはめてくれる。 手元から視線をあげた先、開いたシャツの間からは鎖骨がみえる。 その鎖骨の下には傷があり、更に視線をあげ顔を見ようとする所でいつも目が覚める。 運命の彼は『鎖骨の下に傷』のある人。 昨日もみたそんな夢を思い出し、運命の人に馳せるが、隣からパタパタとする音に現実に戻され顔をしかめる。
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