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――しかし、暑い。
目を開け、自分の服を見る。
汗で、水を被ったみたいに濡れていた。
気持ち悪い。
汗を流そうと、輝弘は風呂場に向かった。
手早く服を脱ぎ、扉を開ける。
そのまま溜まってるお湯の中に一気に飛び込んだ。
――――ねばっこい?
それは、確かにねばっこかった。
どろりとしており、手のひらで掬うととろとろとくっついてくる。
全然気持ちよくない。腐ってるのか?
……というよりも、これは――――水、じゃない?
匂いを嗅いでみた。
……甘い香りがする。
…………しばらく考え、舐めてみることにした。
手で掬ったそれに恐る恐る舌を近づける。
……甘い……ていうかこれ、飴だ。
「あ」
そこで気付いた。
……自分の汗が、今舐めた飴にはたっぷりと染み込んでいる事を……。
「あああああ!」
きったねえぇぇえ! 何やってんだ、俺!
「…………」
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