0人が本棚に入れています
本棚に追加
「なんか複雑ね。あなたのおかげで結婚できたのに」
「え……」
「私はこれで」
女性は去っていく。この時やっとあのメールの意味を理解する。推測の域でしか語れないが、あの時あの言葉を発していなければ女性はこの世を去り、僕は後悔をする。そして、言えば失恋して後悔する。なんだこの袋小路みたいなのは……
だけど、これで良かったのかもしれない。少なくとも幸せになる人がいる選択だったのだから。これが僕の、『烏川 優』の不思議なメールのお話。きっとこれからも僕の行動で人生が変わる人間が出てくるのだろう。だけど、出来るだけ後悔のしない選択をしていこう。僕に出来るのはそれくらいのなのだから。
最初のコメントを投稿しよう!