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スワンは言った。
「モルガナ、ジュライ、今日で塔の守護の任務は終了だ。これ以上、お前達を巻き込むわけにはいかん」
しかしジュライは、この話を聞いてある決意をした。
「待ってください、デネブ校長! オレはこの任務、やめたくないです。いまの話しを聞いたら尚更です。だってオレたち人間は、何の関係もないのに、天使と悪魔に攻撃されてるんですよ! それにオレたちはサリアに助けられた、だからオレ、そいつらと戦ってサリアを助けたいんです!」
モルガナもジュライと同じ気持ちだった。
「私もです、叔父様! サリアちゃん! 軽い気持ちで言ってなんかいない、本当に戦う覚悟はあるわ!」
しかし、サリアは。
「気持ちは嬉しい、だが相手が強すぎる。今回は私がいたから、なんとか撃退できただけで、キミたち敵う相手ではない」
「サリアの言うとおりだ。恐らく次は、お前達は殺される、だから戦ってほしくないんだ…」
そう告げたスワンの表情は悲しげだった。自分の学校の生徒を危険にさらしてしまったことが、堪えているのだ。
ジュライとモルガナは、サリアとスワンを黙って見ることしかできなかった。
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