第三話 塔を守る為に

6/6
前へ
/74ページ
次へ
スワンは言った。 「モルガナ、ジュライ、今日で塔の守護の任務は終了だ。これ以上、お前達を巻き込むわけにはいかん」 しかしジュライは、この話を聞いてある決意をした。 「待ってください、デネブ校長! オレはこの任務、やめたくないです。いまの話しを聞いたら尚更です。だってオレたち人間は、何の関係もないのに、天使と悪魔に攻撃されてるんですよ! それにオレたちはサリアに助けられた、だからオレ、そいつらと戦ってサリアを助けたいんです!」 モルガナもジュライと同じ気持ちだった。 「私もです、叔父様! サリアちゃん! 軽い気持ちで言ってなんかいない、本当に戦う覚悟はあるわ!」 しかし、サリアは。 「気持ちは嬉しい、だが相手が強すぎる。今回は私がいたから、なんとか撃退できただけで、キミたち敵う相手ではない」 「サリアの言うとおりだ。恐らく次は、お前達は殺される、だから戦ってほしくないんだ…」 そう告げたスワンの表情は悲しげだった。自分の学校の生徒を危険にさらしてしまったことが、堪えているのだ。 ジュライとモルガナは、サリアとスワンを黙って見ることしかできなかった。
/74ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加