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優side
優が中1
樹が小6
最近、樹といると息が止まりそうになるんだ。
学校で友達に、胸が苦しくなるって言ったらそれは恋だよ。って教えてくれた。
そうか。僕は、樹が好きなのか。
大事な弟だもんね。
お父様とお母様には胸がくるしくならないから、僕は樹だけが大切ってことかな。
お父様とお母様は、樹を可愛がらない。
その度に樹は僕に泣き付くんだ。
だからかな、僕は樹が怒られればいいのに。
もっと、樹を怒ってって、思っちゃうんだ。
今日は僕のテストのが返ってきた。
だから今日も樹は、「優はできるのに」って怒られるんだろう
そして僕に泣き付くんだろうね
そして
予想は当たって、今樹が僕に泣きついてるんだ。
樹が、「僕はいらないの?」って聞くから必死に僕は「樹は要らなくなんかない!樹は要らなくなんかないよ!樹は僕のだ...!!」
って言ったんだ。
そしたら、樹が可愛い笑顔で、「ありがとう。大好きだよ優にぃ」って
そして、気付いたんだ。
樹の大好きと僕の大好きは違うって。
こんなの変だよね。
だから、
樹。
もう、僕は樹を助けないよ。
愛してるよ。
その日から家に樹の味方をする人は居なくなったんだ。
どんどん僕の知らない樹が出来てきた。
変わっていく樹。
でもね、その変化でさえも愛おしいよ。
変だよね、折角樹から離れたのに...
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