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大学受験は失敗に終わり、それなりの私立大学へと進学することとなりました。
学費は相当なもので、父も一馬力でよく通わせてくれたものと思います。
勿論、奨学金に一部頼ってはいましたが。
私はアルバイトを始め、生活費、学費以外は自分の力で稼ぐようになりました。
実家通いなのでなんてことはありません。
毎朝用意された朝ご飯を食べ、夕方までみっちり入った講義を受け、冷えていても準備された夕飯を温めて食べました。
当たり前の有難さなど、ちゃんと感じられていなかったと思います。
彼氏ができ、実家暮らしは少々窮屈にさえ感じていたくらいです。
それまでにも彼氏はいくらかいましたが、歳も歳。将来のことも頭の隅にいれる相手で、自立しているところを見せて格好つけたかったのかもしれません。
貴方は反対しました。
あっさりでした。
碌な男ではない、と、会ったこともないのに言い切りました。
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