白紙のメール

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 日曜日の朝。  せっかくの休日なのだからと布団の中でまどろんでいると、スマホが鳴った。メールを受信したらしい。 (なんだよ、うるさいな。こんな休日の朝に、誰だ?)  訝しみながら、スマホの電源を入れる。届いたメールの送信元を確認して、俺は思わず目を疑った。 「なんだ、これ」  送信元のアドレスは、俺自身のものだった。  見慣れた記号と文字列。間違えるはずがなかった。だが、そんな事あり得るのか。 「しかもこれ、空メールじゃないか」  空メール。つまり文面がない。真っ白なメールなのだ。題名すら入っていない。あまりの気味悪さに、俺は思わず青ざめた。 「なんだよ、これ。携帯会社のミスか? それとも、誰かのいたずらとか」  だが、常識的に考えて、そんな事あり得るのか? 機械やネットの仕組みにとことん疎い俺には、恥ずかしながらさっぱり分からなかった。  こんな気持ちの悪い現象をそのまま放っておく気にはなれない。俺は迷った挙句、携帯会社に勤めている従兄に電話をかけてみる事にした。
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