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間違えちゃったごめん。
ボキ
「あー!ねぇ、おれの!おれのシャーペンが!」
なんだろう。
なにがしたいんだろう。
こいつは誰に誘われて遊びを断っているんだろう。
「い、いけないよ!そんな、曲がったままぐるぐると、、、」
「今日は、行けませんだぁ?」
「ちちちょ、ま、まって!落ち着いて!」
私は落ち着いている。
落ち着いてないのはこのはっちゃけたシャープペンだ。
とりあえず上下をくっつけたシャープペンを隣の男に渡し、自分の携帯が無傷であることを確認して一息つく。
改めて先ほどのメールを確認するが、
画面からは悪意しか感じない。
まるで彼女ができたように浮かれやがって。
四十年ぼっちだったくせに。
俺はこんな可愛らしい間違え方はしない。
俺のふりをするこいつもそうだろう。
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