第1章

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今日も来ているようだ。背中に視線を感じる。 見張られているようで心地悪い。 「あの、」 無視していたかったのに、ついに話し掛けられた。 「何だ?」 ゆっくり振り返れば、いた。 「やはり、見えていますよね」 もう、察しはついていた。 「――幽霊だな」 答える代わりに悪戯な笑顔を見せる。 「早速ですが、取り憑かせて下さい」 何とも愛想の良い事。だが、それは叶わぬこと。 .
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