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「あれー?ようちゃん、これに応募しよう、とか思ってるのー?」
フンが(すでに、金魚のすら省略)俺の後ろから同様にチラシを覗き込んできた。
右肩近くに顔を寄せているため、右ほほに軽く息があたる。
一瞬不快かと感じたが、そうでもない。
おかしな気分になる…
「おい、近い。」
俺が柏原の方を向くと、柏原もこちらを向いた。
いつもよりも近い距離で目が合った。
あー、やっぱ、こいつ、顔が整ってるよな。
そりゃ、女どもが騒ぐわけだわ。
目が、色っぽい。
「近くてもいいじゃん。」
そう言ってニッコリ笑うと、目の周りに少しだけシワが寄る。
それがまた憎らしいことに、こいつのいい感じの雰囲気をアップさせている。
「俺が女ならいいかもしれんが、俺は男だ。
近いと気持ち悪い。」
これくらい言っとけば、離れるか?
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