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「あっれぇー??
今、吉田くん、うざいなー、とか思ったぁ?思っちゃったぁ??」
あぁ、思いっきり思ったよ。
それは、仕方ないだろう。
「あのねー、これ、うちの親が送ってきたんだー。
でもさー、僕ってば、料理なんてぜーんぜんできないわけぇ。
なんで、吉田くんにあげようと思って。」
しゃべり方がウザくて、イラッとはするものの、食材を提供してくれるという話だよな?
「これとは?」
「んー、はーい、これー。」
そう言ってチャラ男は俺に、持っていた袋を差し出してきた。
中を覗くと、ジャガイモやら玉ねぎやら…
こ…これは…
「いいの?」
こんな大量にもらえるなら、かなり助かるが…
「うん。
でもさー、お願いがあってー。
作った料理、ちょっと食べさせてほしー。」
「いいよ。全然問題ない。」
タッパーにでも詰めて渡せばいいんだろ?
「わーい!じゃ、早速、明日食べさせてくれる?」
俺はこの時、全く気付いていなかった。
これが全ての始まりだったということに…
いや。もう、この時点では、すでにはまっていたのかもしれない。
やつの術中に…
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