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「いただきまーす!」
嬉しそうに、自分で準備したカレーを食べ始めたチャラ男を見ていると、本当、文句を言う気が失せた。
「うまいって!うまい!家庭の味?っていうの?なんか、めっちゃ体に良さそうじゃね??」
ものすごい喜びようで食べてくれる姿を見ていると、さっきまでのイラつきが消え、嬉しいとまで思ってしまう。
「野菜たち、全部使ったの?」
カレーが終わりにさしかかったとき、チャラ男が聞いてきたので、
「いや、まだ余ってる。カレーと肉じゃがを作ったのになぁ。
大量にいただいちゃったから。次は何作ろうかなぁ…」
ポトフとか?
メニューに思いを馳せようかと思ったが、チャラ男が、じーっと俺を見つめているのに気付いた。
「何?」
なんで、俺のことそんなに見てくるんだ?
「ねぇ、今、肉じゃがって言った?」
「ん?うん。」
「肉じゃがも作ったのに?」
え…なんか、嫌な予感…
「うん。作った…けど…「食べたいーー!!!」
明日のおかずに、と言おうと思ったのに、先に言われてしまった。
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