教えてあげようか?

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「恋愛ってさ。英語の勉強と似ているんだよね。 文法や単語なんかの知識だけを詰め込んだって、ダメなんだ。 テストの点は上がるかもしれないけど、実際に外国人を目の前にしたら、聞き取れないし話せない。 かと言って、文法や単語の知識もなきゃ、でたらめな英語になってしまうし。 つまり、知識も経験も両方必要なわけ。 で、経験をするためには、相手が必要なんだよねー。 そこで、僕。 僕ならすでに、吉田くんが慣れてないってことを知ってるからね。 むやみやたらに、その事実を他人に知られない。 それに、僕が教えてあげるかわりに、ご飯作ってくれたらギブアンドテイクで、お互い幸せじゃない??」 一瞬、チャラ男が、頭いいやつに見えたような気がしたが、結局、狙いは、飯か? まぁ、チャラ男の狙いなんてどうでもいい。 確かに、知識だけではどうにもならない。 これ以上、恥もかきたくない。
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