訪れ

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「可愛い」 柔らかい声だけが脳内に響く。 初めは恥ずかしくて嫌だという気持ちの方が強かった。 でも今ではこれだけでは足りなくなり、 「お…ねが…い…さわっ…て」 遂にこんな事まで口走ってしまう始末。 たった1枚の布がじれったくてどうにかなりそうだった。 触れられる度に気持ちよくなって、段々と欲張りになる。 ちゃんとその手で触れて欲しい。 目尻から涙が零れ落ちた。 「触ってるよ、ほら」 指でそっと先を擦りながら、青年は口角を上げた。 「んあっ…ちがっ…そ…じゃなくて…」 「ちゃんと言ってくれなきゃ分かんないよ?」 染みが出来た部分を、嬲るように触り続ける。 「あああ…やだっ…やだあ…直接…さわ…てっ…」 その言葉に満足したように微笑むと、青年は額に唇を寄せて小さく音を立てた。 「わかった」 骨ばった細い手が布の下へするりと滑り込み、自身を掴む。 「んっ…」 ただ掴まれただけなのに、熱を帯びたそれは更に興奮した。 そのままゆっくりと上下に扱かれる。 先走りがものを濡らし、くちゅくちゅと卑猥な音を立てた。
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