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「あなたと一緒に生きてはいけません」
私は亮介に、そう伝えた。
「結婚できないってこと!? それなら、時期を遅らせたら…!」
「違うの。もう無理なの。ごめん」
「浮気? それともなんなんだよ! なんで結婚辞めるって! 式場だって、決めてドレスもみていたじゃないか!」
「それでもごめん。私は貴方と一緒にいきていくビジョンが見えない」
「俺にはみえていた!未来と一緒に生きていきたかった!未来、考え直してくれ!」
遺書と書かれた文章には、私の結婚後の話が書いてあった。
彼の家は旧家。古いしきたりが罷り通る家。
そんな中に入ることをずっと怖がっていた。
生きていく自信はなかった。
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