3人が本棚に入れています
本棚に追加
「未来。なにかあった?」
携帯をみていた私に彼が声かける。
「……え、いや、なにもないわよ?」
この文章は見せないほうがいい気がする。
全文は読んでいないが、直感的にそう思った私は携帯を閉じた。
でも、 彼と会っているのに遺書と書かれたそれが気になって仕方がない。
「……亮介、ちょっと今日は気分優れないから帰るわ。」
「……未来?」
彼が怪訝そうに聞き返してくる。
そりゃそうだろうが、亮介とは何度もこれからも会える。
結婚をする相手なんだから。
今回ぐらい自分の時間もらってもいいよね?
「じゃあね。また連絡する」
「お……おい? 未来?」
彼が不思議がっているが、私はもう先に遺書を見るべきだとなっている。
というよりも、遺書と書かれたそれが優先順位だと、操られたかのようになっている。
最初のコメントを投稿しよう!