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始まり
突然だが、俺の名前は三森直之(みもり なおゆき)
誕生日は10月3日
血液型はO型
身長は175cm
体重は…秘密。
え?誰も聞いてないって?
と、心の中でそんな独り言を言ってしまうくらい俺は今混乱していた。
「え、えーと、視聴覚室…」
なんとか俺は希望通り、家からチャリで10分の星燈高校(せいとうこうこう)に合格できた。
そして今、説明会に来たのだが…
「まさか迷子になるとは…」
公立のくせにやたら広い校舎。
なんと寮まである。
野球部に力を入れているのか、毎年甲子園にまで行っているらしい。
冬休みにも関わらず、遠くから部活動をしている生徒の声が聞こえる。
「……説明会、もう始まってるよなぁ」
腕時計をちらりと見ると、時刻は10時30分。
説明会が始まるのは10時から。
「やっちまったー…」
こんなことなら母さんと一緒に家を出るんだった…
「ねぇ君、どうかしたの?」
困っていると、後ろから声をかけられた。
「あ、えっと、迷子になっちゃっ…て…」
少し驚いたが、助かったと思いながら振り返った。
「迷子?…もしかして、説明会受けに来た子?」
「…………っ」
そこには、思わず見惚れるほどの美人…いや、女神がいた。
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