第2話.悦楽ショッピングモール feat.姉

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唯の姉を真ん中にして3人で手を繋いで歩く。 大通りに出ると、車通りもいくらか激しくなる。 ガードレールのない歩道は広くはなく、3人で並ぶことはできないので、1列になって歩いた。 「あ、危ないよ~」 俺は歩道を走っていた。それは中学生になる期待か、それとも不安か。わからないがとにかく走りたかった。 ふと、前から1台の自転車が走ってくる。 走るのに夢中になっていた俺は反応が遅れ、急停止しようとしたせいで転んでしまった。 しかし、転んだ先は道路。 その後のことはよく覚えていない。 唯の姉が走ってくる。 僕を抱える。 体を震わす衝撃。 周りの人の悲鳴。 生ぬるい緋色の血液。 絶望。 恐怖。 恐怖。 恐怖。 「…き…み…だけ…でも…生…き…て………」 彼女は搬送先の病院で息を引き取った。
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