第1話.絶望サタデーモーニング

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自室に戻ったはいいけれど、この先が不安すぎる。明後日にはまた学校が始まってしまう。友達になんて言われるんだろう。というか気がついてもらえるのかな。 それ以前に親にはどうすればいいのだろう。「てへっ、女の子になっちゃた」とか言って信じてもらえるものなのか? がちゃり。 あ、まずい。 「早起きしちゃったから暇なんだけ……ど……」 入ってきたのはショートヘアーの黒髪の女性━━━俺の姉の加賀海葵衣(かがみ あおい)。 高校二年生で学校一の美人として有名…らしい。確かにどこか幼さを感じさせる顔立ちは可愛い。 俺はというと、脳みそが推奨ルートを検索中。口を半開きにして姉の目を見つめていた。一方姉は、少し驚きつつもどちらかというと特ダネを拾ったような顔をしていた。 「え!? 誰!? 龍樹のはじめて!?」 「ちげーよバカ姉!!」 いきなり変なことを言い出したので、いつもの癖で本能的に言い返してしまった。
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