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『30年前の俺へ、
親友の顔を、全力で殴れ。
そうして無理やりにでも
病院に連れていけ』
はあ?
なんだろう。奇っ怪だ。
信頼するには情報が足りないし、
否定するには第6感がざわつく。
2回ほど読み直したところで、
またメールが来た。
『30年前の俺なら、
真偽の判断に困っているところだろう。
そうでもしなけりゃ、あの筋金入りの病院嫌いは、
40度の高熱を出そうが、食べ物が喉を通らなかろうが、
病院にいかなかったあいつは、
絶対にそこにいかない』
これは、本物だ。
未来からのメールに興奮した。
胸を高鳴らせながら、返信を打ち始める。
聞きたいことが山ほどあった。
文章を書いている途中で、3通目が来た。
『そう何度も送れるものじゃない。
信じろ。何をして良い。
必ず病院に連れていけ』
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