現代

4/6
前へ
/20ページ
次へ
『30年前の俺へ、    親友の顔を、全力で殴れ。    そうして無理やりにでも  病院に連れていけ』 はあ? なんだろう。奇っ怪だ。 信頼するには情報が足りないし、 否定するには第6感がざわつく。 2回ほど読み直したところで、 またメールが来た。 『30年前の俺なら、  真偽の判断に困っているところだろう。  そうでもしなけりゃ、あの筋金入りの病院嫌いは、  40度の高熱を出そうが、食べ物が喉を通らなかろうが、  病院にいかなかったあいつは、  絶対にそこにいかない』 これは、本物だ。 未来からのメールに興奮した。 胸を高鳴らせながら、返信を打ち始める。 聞きたいことが山ほどあった。 文章を書いている途中で、3通目が来た。 『そう何度も送れるものじゃない。  信じろ。何をして良い。  必ず病院に連れていけ』
/20ページ

最初のコメントを投稿しよう!

0人が本棚に入れています
本棚に追加