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体に触れられたのがわかった。
びくっと、体が自然に弾けて目を開けた。
「うわあっ!」
目の前の暗がりに現れた顔を見て声を上げた。
「大丈夫。落ち着くんだ」
人の声。聞き覚えのある声だ。
唐突に部屋の電気が点く。まぶしさに目を細めた。
「ぎいやっ……」
叫び声を上げかけたが、口を手でふさがれた。
「静かにするんだ。家族に気づかれては面倒だ」
俺は目を見開いて、そいつのことを見た。
「う、う、宇宙人……」
手でおおわれた口で、そううめくように言った。
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