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その夜。オレは夢を見た。
オレは炎に囲まれて動けないでいる。
その炎の向こうにはウルフマッチが、ぼろぼろになったあいつを咥えてこっちをじっと見ている。
そいつを返せ!
叫ぼうとしてもオレの口から声が出てこない。
すると、ウルフマッチがあいつを咥えたまま去って行ってしまう。
おい、待てよ! 待ってくれ! そいつはオレの大切な……
『いままで、ありがとな』
生々しいくらいリアルに、その声はオレの身体に響き渡った。
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