第四章

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たった今、彼の葬儀が終わった。 ラプラスの診断通り彼は21歳と35日で他界した。 死因は結局不明のままだった。 寝室で最期を迎えた彼は、死の恐怖から解放されたせいかとても穏やかな顔をしていた。 彼を失った悲しみが私を遠慮なく襲う。 だけど、その悲しみの裏で私は少しだけ安心していた。 彼は最期まで自分を大切にしてくれたと。 彼がラプラスの検査を受けたあの日の朝、私のもとに一通のメールが届いた。 送り主は7年後の私。 最初はタチの悪い悪戯かと思った。 でも、メールの内容を読み進めていくうちに私は不思議とこのメールは自分が書いたものだと思えた。
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