第5章 騒動

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私は遺書メールをいろんなところに送った。三流雑誌、うちの中学から近い高校、教育委員会、人権委員会。大騒動だ。すっきりした。 1週間たったころ。私は住宅街と繁華街を分ける川の橋の上で、美香を見つけた。あいつはいじめの主犯格でたしかこの騒動でスポーツ推薦を取り消されたはずだ。ザマミロ。 「美香~。」 「あっ。」 なんでいるの?って顔してる。どっきり大成功。 「推薦、取り消しだってね。」 「あなたのせいよ。」 なにそれ、自業自得なんですけど。 「死んで。」 いや、自殺したことになってんですけど。 「死ね~っ!!」 美香は掴みかかり、私を川に落とした。さすがスポーツやってる娘は腕力がちがうなぁ。 遺書残して家出して、水死体になって帰ってくる。こりゃどうみても身投げだね。真実は闇に葬られるね。賭けてもいいよ。そろそろ冷えてきた。冷えて死ぬか、溺れて死ぬか。 体力もなくなってきたし、そろそろ終わるね。バーイ。
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