熱帯魚

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窮屈な水槽の中で 笑っているように見せかけ 私はひとりで泣いている 零れた雫 こんな場所では 溶けるように 盗まれていく 私を包み込む水と同化し なかったことにしていくから 本当は寒くてたまらなくて いつか凍えてしまいそう かじかんだ身体(からだ)が 誰かの腕に守られたいと叫ぶ ずっと独りぼっちなのかと 壁の向こうを見つめた夜 ざわめきに溢れた外界に 飛び出したいと望んだ夜 王子様でも悪魔でも 何でもいいから手を貸して 一生ここで生きていたら きっと息がつまる
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