孝宏と同級生

3/3
前へ
/22ページ
次へ
「え?普通に奏斗でいいけどぉ?」 「そうか。ありがとう奏斗」 とりあえず、1人目の同級生と近付きにはなれた。 あぁ、でも下級生に知り合いがあの人には居るから、劣勢は変わらないか。 「ところでぇ、孝宏は体育出る?」 「あ、そうだった。体育だった。着替え」 「…首の付けたまま出るんだぁ?」 「首?あぁ。これね」 「前から気になってたんだけどー」 「え?これ?」 俺の首には3文字の名前が入る木材と飾りの木材が2つ付けられている。 自分的には昔から付けて居るのでさほど気にしていなかった。 「何処が気になる?」 「まず、付けている事と、名前が書いてあっても良いのにそれが無いの、かなぁ?」 「成る程。付けてる理由は昔から。名前が無いのは…、まぁ、あれだ…色々とあります」 「え?なんで最後敬語?」 「名前が無いのは気にしないで」 名前が無い理由を話すのはとても恥ずかしくて言えやしない。 「顔が赤いよぉ?」 「気にしないで!」 俺は顔を両手で隠した。 「解った、孝宏。体育行こう」 「…うん。そうだね」 話を切り替えてくれて良かった。 それから、俺の首飾りには触れて来なくなった奏斗に感謝。 End
/22ページ

最初のコメントを投稿しよう!

6人が本棚に入れています
本棚に追加