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「え?普通に奏斗でいいけどぉ?」
「そうか。ありがとう奏斗」
とりあえず、1人目の同級生と近付きにはなれた。
あぁ、でも下級生に知り合いがあの人には居るから、劣勢は変わらないか。
「ところでぇ、孝宏は体育出る?」
「あ、そうだった。体育だった。着替え」
「…首の付けたまま出るんだぁ?」
「首?あぁ。これね」
「前から気になってたんだけどー」
「え?これ?」
俺の首には3文字の名前が入る木材と飾りの木材が2つ付けられている。
自分的には昔から付けて居るのでさほど気にしていなかった。
「何処が気になる?」
「まず、付けている事と、名前が書いてあっても良いのにそれが無いの、かなぁ?」
「成る程。付けてる理由は昔から。名前が無いのは…、まぁ、あれだ…色々とあります」
「え?なんで最後敬語?」
「名前が無いのは気にしないで」
名前が無い理由を話すのはとても恥ずかしくて言えやしない。
「顔が赤いよぉ?」
「気にしないで!」
俺は顔を両手で隠した。
「解った、孝宏。体育行こう」
「…うん。そうだね」
話を切り替えてくれて良かった。
それから、俺の首飾りには触れて来なくなった奏斗に感謝。
End
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