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鈴はアイスが好き。特に一口で食べられるバニラをチョコでコーティングされたアイスが大好きだ。
「Pinyo大量ゲットや!」
「あ、いちむー先輩!」
「ん?おぉ。三汰やないか!どないしたん?」
「えへへ~♪実は迷子です♪」
「なんや、迷子かいな。どこに行くん?連れてったるで」
「本当ですか!?」
「おう!」
「あざーす!」
鈴と三汰くんは歩きだした。
歩きながら、三汰くんが行きたい場所を鈴は聞いた。
「んーと、薄暗いところ?」
「なんやそら?」
「メモにそう書いてあるんで、読んだだけです!」
「メモ?」
三汰くんが持っていたメモを覗き込む鈴。
そこには確かに“薄暗いところ”と書いてあった。
「なんやのこれ?」
「拾い物です!」
「…なんや、ただのゴミかいな」
ゴミだと解ると鈴は手に持っていた大量のアイスの一箱を手に持ち蓋を開けた。
「ゴミじゃないです!」
「せやかて、紙切れやろ?持ち主だった者も捨てたんとちゃう?」
「せーじん先パイが落として行ったのを見ました!」
「せー?え?誰て?」
「せーじん先パイです。2年生の」
「あー、俺、3年の連中も覚えてへんから2年生までは手が廻らんわ」
にへらと笑う鈴はアイスを一つ口に入れた。
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