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しばらく歩いていると、三汰くんが声をあげた。
「あ!」
「なんや?」
「せーじん先パイが前を歩いてます!」
「あれがせーじん先パイかぁ」
「?」
後ろが騒がしいので朝霧誠仁くんが振り返ると、手を振る三汰くんとアイスを食べている鈴の姿が見えた。
「せーじん先パイ!落とし物ですよ!」
はい、とメモ書きを渡す三汰くん。
「……」
「それ、捨てたんやろ?」
「え?」
「落としたんですよね!」
「……」
誠仁くんはふたりを交互に見た。
そして、ぷっと吹き出した。
「アハハハハwwww」
「?」
「なんやの?おかしなとこあったん?」
「ヒーwwwすみませんwwwまさかwwwわざと落としてみたメモを届けに来るとかwww」
「わざと?」
「てことは、このメモ書き必要無かったって事ですか?」
「そうですよwww後ろに三汰さんが居ることが解ったのでwwwついイタズラしましたwww」
「緊急とかじゃなくて良かったです」
「……」
「まぁ、一件落着って事やな!三汰、せーじんアイス食うか?」
こうして、三汰くんと鈴のよく解らないおつかい(?)は幕を閉じた。
end
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