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孝宏がやって来た。
「セカンドやんか」
「…どうも」
孝宏は鈴からセカンドと呼ばれている。
「なんや、同じ学校にしたん?」
「いけなかった?」
「いいや。セカンドが来てくれて淋しー学園生活も華やかになるわ~」
鈴は孝宏ににへっと笑って見せた。
「それなら良かった。ところで鈴」
「ん?アイスは上げへんで?」
「要らないよ。そのセカンドって呼び方どうにかならない?」
「なんでや!セカンドはセカンドやろ!」
「他の人が聞いたら疑問に思うでしょ」
「えー?思わへんで。はるかやって思わんやろ?」
「はるかはどうでも良いと思ってるから」
「質問されたら答えるからセカンドはセカンドのままや。今更孝宏って呼べへん」
「なんでやねん!孝宏って言えてるやん!」
ついつい鈴の関西弁に釣られて関西弁になってしまった孝宏。
「セカンド、関西弁になってるで?」
「うっさい!しばらく俺に話し掛けんな!」
スタスタと孝宏はその場を立ち去ってしまった。
残された鈴はポカンと口を開けてその場に立ち尽くしていた。
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