セカンドがやって来た

2/4
6人が本棚に入れています
本棚に追加
/22ページ
孝宏がやって来た。 「セカンドやんか」 「…どうも」 孝宏は鈴からセカンドと呼ばれている。 「なんや、同じ学校にしたん?」 「いけなかった?」 「いいや。セカンドが来てくれて淋しー学園生活も華やかになるわ~」 鈴は孝宏ににへっと笑って見せた。 「それなら良かった。ところで鈴」 「ん?アイスは上げへんで?」 「要らないよ。そのセカンドって呼び方どうにかならない?」 「なんでや!セカンドはセカンドやろ!」 「他の人が聞いたら疑問に思うでしょ」 「えー?思わへんで。はるかやって思わんやろ?」 「はるかはどうでも良いと思ってるから」 「質問されたら答えるからセカンドはセカンドのままや。今更孝宏って呼べへん」 「なんでやねん!孝宏って言えてるやん!」 ついつい鈴の関西弁に釣られて関西弁になってしまった孝宏。 「セカンド、関西弁になってるで?」 「うっさい!しばらく俺に話し掛けんな!」 スタスタと孝宏はその場を立ち去ってしまった。 残された鈴はポカンと口を開けてその場に立ち尽くしていた。 .
/22ページ

最初のコメントを投稿しよう!