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「うーん」
孝宏は本を見ながら唸っていた。
「どないしたん?セカ…孝宏!」
そこへ鈴がやって来た。
「セカンドって言おうとした?」
「いやいやいや!言うてへんで!孝宏言うたで!」
「まぁ、今はその事には突っ込まない。面倒臭いし」
「面倒臭い言うなや。で、なに見とん?」
鈴が孝宏の読む本をのぞき見した。
「!ひゃー!ばばばば、バレンタインチョコー!」
「煩い」
「せやかて、バレンタインチョコやで!彼女にあげるん?あ、おらんかったなぁー!」
一人煩い鈴に孝宏は無視。
「で、どないやねん?」
「なにが?」
「誰にあげるん?俺?俺pinyoがえぇわ」
「100円で足りる?」
「ええの!?」
孝宏はポケットから100円を取り出し鈴に渡した。
「上げるから黙ってて。煩い」
「孝宏から100円もろたー!」
「だから煩いって…」
はぁと溜め息を吐く孝宏は軽く諦めていた。
「で、誰にあげるん?」
「しつこいね、アンタも」
「気になるやん。好きな子?」
「何年生だろう?聞いてなかった…」
「なんやそれ?」
鈴は首を傾げた。
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