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未来の僕からのメール
朝は清々しく起きれた
又吉君が隣で原稿を書いていた夢を見た
「おはよう!」
階段を軽やかにおりたら、お父さんは朝から熱かった
まるでテニス講師のあの熱さだ
「おはよう!ヒカリ、携帯気に入ったか?」
「うん、気に入ったよ、又吉君て名前つけたんだ」
お父さんはそこにいなかった
残念だった
「ヒカリ、ジャイ子起こしてきて」
お母さんのその言葉は死刑宣告並のその意味を
ジャイ子は寝相も悪いし、息が臭い
えっ?ジャイ子ではなく、桃って名前だよ、お母さん
しぶしぶ桃が寝ている部屋にはいった
ワークの臭いがした
「桃、起きてよ」
汚い顔を太い指で目をこすりながら起きてきた
そして未来からのメールなど来ることすら知らない僕の携帯は、ポケットに忍ばせた
少しここち良い位置に携帯が潜入していた
桃はなかなか起きなかったけれど、諦めたのか?
しぶしぶ起きてきた
同じお母さんから生まれたとは思えないえぐい顔
そして僕の将来からのメールで、心のどこかで微かに感じていた事に気づかしてくれる
それは僕からの愛情溢れたメールと
お父さん、お母さんに隠された現実に繋がる
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