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夏の夕暮れ、けだるい暑さ。
蝉が自らの命を懸けてあがいているのを多少うざったく感じながら、僕は一人病床から夕焼けを眺めていた。
僕の目に写る夕陽はどこか色あせていて、まるで自分を眺めてるみたいだ。
ただ彼は消えそうになりながらもその輝きを止めようとしない。
そんなことをしても無駄なのに。
今日僕は命より大事だったものを一瞬で失った。
生きてる価値と、意味を失った。
まどろみの中、セピア色の夕陽が涙で歪んでいくのを感じた。
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