277人が本棚に入れています
本棚に追加
「うるせえええ! こんな時にまで、くだらないことをぬかすんじゃねえ!」
カオルは怒声を上げる。その間にも、触手は容赦なく動き、カボチャパンツをいっきに下げた。
「ひいいぃぃ」
カボチャパンツの下から、しましまパンツが現れる。粘液でヌルヌルのカボチャパンツは、足を開いていたおかげか、ヒザで止まっていた。
「ナイスシャッターチャンス!」
白いイタチはカオルを色々な角度からカメラに収める。
「こんのクソネズミィィィ!」
「ボクはネズ――」
「早くしろおおお!」
白いイタチの言葉を遮るように、カオルは怒鳴った。
植物はその触手を、しまパンにまで伸ばし始めている。
時間がない。
「はいはい。わかりました。カオルさんの良い写真も撮れたことですし、何かアイテムを買いましょう」
白いイタチはリュックを下ろし、カメラをしまうと、さらに前足をリュックに突っ込んだ。リュックの口がゴムのようにミニョンと伸び、リュックよりも大きなノートパソコンを取り出す。そして、リュックを背負い直し、ノートパソコンを開いて電源を入れた。小さな前足でキーボードを押し始める。
「さーて、何がいいですかね。植物タイプに有効なのはっと」
「早くしてくれぇ」
パンツを下げようとする触手は、すでに太ももまで来ている。
「まずは、触手をどうにかしないとですよね。そうなると……」
「まだかぁ……」
カオルから情けない声が出る。
最初のコメントを投稿しよう!